この制度は、障害者の保護者が毎月掛け金を納付することにより、心身障害者に一定額の年金を終身支給するものです。支給額は加入1口当たり月額20,000円です。実施主体は各自治体ですが、全国的に統一された仕組みで運営されています。仕組みとしては民間の保険商品とほぼ同じだと思っていいでしょう。
ただ掛け金の条件が、加入者(保護者)の年齢によって5歳刻みで変わり、納付期間の終了が65歳になったときと加入期間20年以上となったときの両方を満たしたときであるといった内容で、その結果何歳のときに入るかによってトータルの支払金額に違いがでます。たとえば、44歳時に加入した場合は約360万円、45歳だと約415万円。また、30歳だと約390万円で、34歳だと約346万円と、支給条件は同じでもこのような差が出てしまいます。(金額は2014年5月現在の規定によるもので、あくまで概算です)
しかし、上記のような総支払額に対して、もし加入者がなくなったあと障害者本人が20年生きるとしたら480万円、30年生きるとしたら720万円の年金が総額で支払われることになり、この低金利時代における年金保険としてはけっこうお得なものではないでしょうか。
もちろん、障害者本人が受け取った年金を誰が管理するのかなど、まさにこのHPのテーマである「親なきあと」問題はついてきますが、お子さんの将来の生活の安定のために、検討する価値はあると思います。意外と知られていない制度だな、という印象がありましたので、ここで紹介させていただきました。