また、「地域生活援助事業」において、グループホームの基本的性格は次のように述べられています。
「精神薄弱者は成人しても、可能であれば親元で暮らすのが望ましいという考え方を前提にグループホーム制度をつくったのではないということ」
「グループホームは施設を単に縮小化したものではないということ」
「グループホームの入居者の日常生活は、指導訓練的なものを最小限にとどめ。管理性が排除されたものであること」
「グループホームへの入居およびそこで受ける世話は、本人と運営主体との契約であり、そこにおける個人の生活は、希望により契約が継続するかぎり続くものである」
ここでは、入所施設の反省、すなわち一般社会から隔離し、毎日決まった生活サイクルの枠にはめて自由な選択ができない、という管理体制から、本人の希望が優先される場所であるということを意識していることがわかります。
グループホームの理念は、ノーマライゼーションの思想が投影された、当事者主体のものです。法律や制度はその後の社会的環境に応じて変化することもありますが、この原点となる部分は変わりませんし、変わってはいけないものだと強く思います