法人後見について②

若い障害者ならではの問題

成年後見制度は基本的に高齢者を対象として設計されたものです。高齢者であれば一人の後見人(子どもなどの親族や、司法書士などの専門職)が本人の生涯に寄り添って最期まで後見業務を行える場合が多いでしょうが、若い障害者の場合、たとえば親が後見人についた場合など、どうしても途中で引き継ぐことになるでしょう。

そういったときに、本人のことをよく知っている人に引き継げればいいですが、親が体力、判断力が弱ってきて誰かに後見人を引き継ぐといっても、それまでの後見業務を伝えるすべがなかなか難しいと思います。

そういった理由もあり、若い障害者について成年後見制度は利用せず、家族が日常の生活の中で本人の財産管理、身上監護を行っている、というのが多くの障害者のいる家庭の状況ではないかと思います