なぜショートステイの利用は必要か

ショートステイが必要だというお話がありましたが、なぜ経験する必要があるのでしょうか?

A・必ず来る子どもだけの生活に、親も子も早めに慣れましょう

一人暮らしの練習を始めるということは、ショートステイの利用をしてみるということです。これは私自身の経験です。23歳の娘は、中学のときに妻の実家が北海道で、親の体調が悪くなり、3日ほど帰った時期がありました。そのとき私はまだフルタイムの仕事をしていたので、子どもの面倒が見られないので、ショートステイに3泊くらい入り、楽しそうに帰ってきました。それから5.6年たって生活介護に日中通っているときに、同じようなことがあり一泊だけショートステイに行きました。そのときもショートステイ先や生活介護の施設では別に普通でしたということでした。けれども家に帰ってからいきなり、気持ち悪いといって吐いてしまいました。中学の頃はまだ社会性が育っていなくて、気にしていなかったのが、20歳にもなるとこの子なりに成長して、社会に気を遣って、周りに気を遣って、そのなかで一生懸命がんばっていたんだということを初めて知りました。そういうことを経験して以来、自分たちがいなくなった後は、練習させなくてはこの子のためにかわいそうだと思いました。それからショートステイを3カ所契約して、最低でも月に3日はどこかに行けるように利用しています。子どもが一人暮らしをするための練習をすることは、親の練習になっていって、子どもがいない生活を親子ともども練習しています。