申請したが年金受給が認められなかった

20歳になったときに年金申請しましたが、受給できませんでした。もう年金はあきらめるしかないのでしょうか。

A・まだ次の手段があります

20歳の時に申請したけれど、年金を受給できなかったという場合、そこで年金をあきらめてしまう方も多いかもしれません。

決定に納得できないときは、判定に不服だからもう一度審査してくださいという「審査請求」ができ、さらにもう一度「再審査請求」ができます。「審査請求」は日本年金機構から通知が届いてから3か月以内に、住んでいるところの地方厚生局に対して行います。ただし、まったく同じ資料で再度の審査を請求しても変わる可能性は低いので、どうして不支給の判断になったのか、理由を考えて審査請求書を作成する、場合によっては追加の資料を提出するなどの工夫も必要です。「再審査請求」は、「審査請求」が棄却または却下になった場合、2か月以内に厚生労働省内の社会保険審査会に対して行うものです。

また上記とは別に、新たに診断書を作成してもらって請求を一からやり直す「再裁定請求」という方法もあります。

これらを行ってもダメな場合でも、次の方法「事後重症請求」があります。これは障害認定日、つまり20歳の段階では障害の程度が年金を受給できる障害年金の等級に該当していなくても、その後状態が悪化して、その症状が障害年金の1級や2級に該当した場合に適用される制度です。

知的障害の状態は大きく変化することはあまり考えられませんが、精神的に落ち着かなくなったり、こだわりが強くなったり、二次障害が出たりして、日常生活の自立度が低くなるというようなことは大いにあり得ます。そういった場合に、この事後重症の制度を利用して、基礎年金を申請すれば、受給できる可能性も出てきます。