障害? 障がい? 障碍? ②

(前項からの続き)
これはあくまで私の個人的意見ですが、「障がい」という言葉を使うことで、差別意識がなくなるとか、当事者および家族が生きやすくなるとか、そういった効果があるとはとても思えません。二字熟語の一つの漢字をひらがなに代えることの文字面としての不自然さが、かえって差別意識を助長するのではないか。そこまで強いものはなくても、何かヘンな形で気を遣っているだけで、本質的なことは何も変わらないのではないか、と。であれば、法律用語として正式に使われている「障害」を堂々と使うべきであろうと考えています。
もちろん、今後の社会意識の変化で、「障がい」もしくは「障碍」さらにはまったく違う言葉が定着していき、そちらの方がより多くの方々に受け入れられるようであれば、私もそれに従いたいと思っています。大切なのは、形だけの書き換えでお茶を濁すことではなく、障害のことを少しでも広く知ること、知ってもらうことで、双方にある見えないカベを無くしていくことであろうと思っています。
(参考・「障害」の表記に関する検討結果について 内閣府 2010年)